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秋病み | のぎ動物病院

ご無沙汰しています。

獣医師の大野です。

今回のブログのタイトルですが、レプとスピラ症について少し書いてみようかと思います。
ちなみにブログのタイトルはレプトスピラ症の日本での呼び名の1つです。

  • レプトスピラ症はどんな感染症?
レプトスピラ症はレプトスピラと呼ばれる細菌が原因で引き起こされる感染症です。
このレプトスピラという細菌は病原性と非病原性に分けられます。
今回取り扱うのはもっぱら病原性レプトスピラになります。
で、この病原性レプトスピラの中には血清型と言って細胞表面の構造物の違いによって250種類以上に分類されます。
さらに厄介なのはこいつが人獣共通感染症の原因菌であることです。
  • どうやって感染するの?
レプトスピラはネズミやアライグマなどが保菌動物として知られており、それらの尿とともに環境中に排出されます。
その尿で汚染された土壌や水(河川や湖、水たまりなど)から経口的あるいは経皮的(主に傷口から)に感染します。
また、台風や大雨の後は、菌が浸水や増水によって広がりやすくなるため、感染が増える傾向にあります。
  • どんな症状が出るの?
このレプトスピラですが、感染後すぐに症状が出るわけではありません。
感染後数日から2週間ほどの潜伏期間を経て症状が現れます。
症状としては発熱、元気消失、嘔吐、下痢、黄疸、出血傾向などが気づきやすいでしょうか?
検査をすると腎障害や肝障害などが見られることが多く、重症化すると数日で命を落とすこともあります。怖いですね。

  • 予防策として何ができる?

さて、そんな怖いレプトスピラ感染症ですが、どうすれば予防できるのでしょうか?
まず、感染源になりうるような河川や水たまりへの立ち入りを避けるというのが最も無難だと思われます。
しかし、生活環境的にそれが難しかったり、レクリエーションとしてそういったところに遊びに連れて行ってあげたいという声もあったりしますよね?その気持ちはよくわかります。楽しそうに遊んでいるわんちゃんを見るのは僕も大好きなんでね。
で、それが難しい場合はワクチン接種なども選択肢に入ってきます。
ここでレプトスピラワクチンについて注意があります。
それはワクチン接種によってレプトスピラ症が100%予防できるものではないということです。
先ほど述べたように病原性レプトスピラには250種類以上あり、これら全てをカバーできるワクチンは現在のところありません。また、一般的にレプトスピラは異なる血清型間ではワクチンの効果は期待できないとされています(一定効果あるんじゃね?って報告も一部あるようですが)。
レプトスピラワクチンでは特に重症化しやすい血清型はカバーされていますが、それ以外の血清型はカバーされていないのであくまで効果は限定的になると思われます。
とはいえ、流石に感染リスクが高い子で接種した方がレプトスピラに感染する、あるいは感染後に発症、重症化するリスクを大幅に下げれるのでそのような子ではレプトスピラワクチンの接種を推奨します。

最後に少し余談ですが面白い報告があったのでそのお話をしようかなと思います。
それは犬から他の動物への感染リスクについてです。
実は犬から他の動物への感染のリスクはほぼないというような報告が複数報告されています。
中には動物医療従事者で感染している犬のおしっこが顔にかかったが大丈夫だったというものもあります。
個人的にはその結果もそうだし犬のおしっこを顔面に食らうような状況がどんなだったのかも気になる笑
話が逸れそうになりましたが、レプトスピラになってしまったとしても、そのワンちゃんからどんどん感染が広がるということはなさそうです。

レプトスピラに関してはこんなところかな?
久々にブログ書いてみると意外と疲れますね笑
では今回はこの辺で

参考文献

https://id-info.jihs.go.jp/infectious-diseases/leptospirosis/detail/index.html
https://idsc.niid.go.jp/iasr/29/335/dj3351.html
, MAT cross-reactions or vaccine cross-protection: retrospective study of 863 leptospirosis canine cases 
. 2018 Nov 2;4(11):

Reto Barmettler et al. Assessment of exposure to Leptospira serovars in veterinary staff and dog owners in contact with infected dogs